東レが米ボーイング社と炭素繊維の供給について単独受注契約をしたと発表しました。
日本経済新聞でも記事として取り上げられました。
B787の胴体部分は炭素繊維が使用されそれを東レが担っているというのは知っていましたが、
B777X に対して今後10年以上にわたって独占契約です。
これほど日本企業が強いのは炭素繊維に関しては世界の半数を超えるシェアを日本の3社で
独占しているためです。
炭素繊維の開発にこの3社は莫大な費用と年月をかけてきました。
世界中の名だたるメーカーが参入し、割に合わないと撤退していく中で。
ボーイングに限らず、エアバス社のA380。
この翼の主要部品にも日本企業が参加しています。
ほんの数十年前までは日本と航空産業はメインの部分では使用されない部品のサプライヤーの
一つという部分が多かったと思います。
ですが、今はメイド・イン・ジャパンが主要な部品の一つとして使用され、
それの性能如何によって、その航空機がなりたつかどうかという重要な部分を占めるように
なりました。
これまでは自動車産業が日本をけん引していた部分があると思いますが、
自動車産業は海外生産へ比重が大きくなりました。
そういう意味では小さかった航空産業が少しづつ日本で大きくなるのでは?
と思います。
航空機は数は少ないですが、単体の価格が何億円という自動車では考えられない価格です。
この先、新たな産業が構築されれば、長く続いた不況も変わるんじゃないかと思います。
日本の中小企業の技術に世界が注目し始めているようです。
経済がまだ大手企業にしかよい影響を与えていないように感じる中、
日本の中小企業の高い技術が世界に向けて出ていき、
それが景気に反映されるようになればいいのになぁって思います。